QIRにおける研究データの公開


近年急速に広まるオープンサイエンスの動きと、それに伴うジャーナルや研究助成機関からの要請によって、研究データの公開が求められる機会が増えています。 本学では、運営指針の改正(2022年3月18日)により、九州大学学術情報リポジトリ(QIR)での研究データの登録・公開が可能になりました。
附属図書館では研究データの公開支援を行っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

目次

  1. 登録方法
  2. 留意事項
  3. DOIの付与
  4. FAQ
  5. 関連情報
  6. お問い合わせ先

登録方法

下記のメールアドレスに、【登録するデータファイル】【データに関する情報】(下記参照)をお送りください。
【連絡先】
附属図書館eリソース課リポジトリ係
qir[a]jimu.kyushu-u.ac.jp ※[a]を@に変換

【データに関する情報】
例)
  • データタイトル★
  • 作成者情報(氏名★・ORCID等の識別子、所属機関名)
  • 出版者名★(特にご希望がなければ”Kyushu University”)
  • 作成日若しくは公開日★
  • 抄録(データの内容説明)
  • キーワード
  • 権利表示(ライセンス)
  • 利用規約(利用条件、免責事項)
  • 助成情報(助成機関、研究課題番号)
  • 関連URL(データを根拠とした論文のDOI等)
  • QIR上の公開時期
  • DOI付与の可否(データを公開する場合のみ図書館で付与が可能)
  • 注記等

※最初から上記の情報を全て揃える必要はありません。
※★の付いた項目は、DOI付与に必要な項目です。

  • 論文の根拠データや画像データ、補足データ等の場合、作成者が著者と同一であれば、論文の本文PDFと同一ページ内で公開することで、【データに関する情報】を省略することができます。ただし、データへの個別のDOIが付与できなくなりますので、ご了承ください。
  • データ公開前に、公開先のDOI(予約DOI)の取得をご希望の場合は、その旨お知らせください。

留意事項

  • サイズが5GBを超えるデータはQIRで対応できないため、外部のデータリポジトリ等をご案内する場合があります。
  • QIRに登録する研究データが公開可能かどうかは、ご自身で事前にご確認ください。以下のような研究データについては、非公開または制限公開としなければならない可能性があります。
    例)
    • 共同研究者による合意がない場合
    • 企業等との共同研究契約等で公開制限がある場合
    • 個人情報・特許情報・安全保障に関する情報等が含まれる場合
  • データ公開の基準としてFAIR原則を推奨します。

DOIの付与

QIRで公開する研究データには、DOI※を付与することが可能です。
本学では、JaLC DOI、DataCite DOI(おすすめ)のいずれか一つを選択して付与することができます。

※DOI(Digital Object Identifier):
インターネット上の電子的なコンテンツに対して与えられる識別子で、”https ://doi.org/”の後にDOIを付けることで該当コンテンツへ恒久的にアクセスするためのURLとなり、リンク切れを防ぐことができます。
JaLC DOI・DataCite DOIそれぞれについて、詳しくは「DOI」をご参照ください。

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FAQ

(登録データ)

Q1. 登録できるデータ容量の上限はありますか。
A1. 図書館システムの仕様上の上限は5GBです。1ファイルあたりのサイズが5GBを超える場合、またはファイル数が多い場合はご相談ください。

Q2. 登録できるデータフォーマットの種類は何ですか。
A2. デジタルデータであれば、どのデータフォーマットでも登録可能です。ただし、QIRのインターフェースでは、動画、三次元作品等(3Dデータ)に適したビューワーは提供しておりませんので、ダウンロードした人が各自のソフトウェアでご利用いただくことになります。

(公開方法)

Q3. データの公開時期を指定することはできますか。特許の取得や共同研究先との契約のため今すぐ公開できませんが、将来的に公開したい研究データがあります。
A3. データ公開日を指定することは可能です。

Q4. データの公開範囲を指定することはできますか。例えばジャーナルの編集者や査読者にだけ、データへのアクセスURLを共有することは可能でしょうか。
A4. データの制限公開については、今後対応予定です。詳細が決まりましたら図書館webサイトにてお知らせします。

Q5. 研究データは必ずQIR上で公開しなければなりませんか。
A5. QIRは公開場所の選択肢の1つとしてお考え下さい。ご自身の研究分野やデータ公開の目的、ジャーナルのポリシー、助成機関の求める条件等により、公開先のデータリポジトリを選択する必要があります。
QIR以外での研究データ公開についてもどうぞご相談ください。

Q6. QIR上でデータを公開するメリットは何ですか。
A6. QIRでの公開には以下のメリットがあります。
 ・JPCOARスキーマに準拠した標準的なメタデータを付与できます。
 ・メタデータは外部に流通し、検索サービス(Google Scholar等)の検索対象になり、
  さらに連携先の各種データベース(CiNii・Web of Science等)に収録されます。
 ・大学のストレージにデータを長期間保管できます。
 ・公開データにJaLC DOIやDataCite DOIを付与できます。
 ・任意の公開開始日を指定できます。

(DOI)

Q7. DOIのリンクが有効になるまでどのくらい時間がかかりますか。
A7. およそ1~2週間を要します。
  ※システムメンテナンス等により2週間以上かかる場合もあります。何卒ご了承ください。

Q8. データ公開先のDOIを事前(公開前)に知ることはできますか。
A8. 取得予定のDOI(予約DOI)を事前にお伝えできます。登録時にお気軽にお申し付けください。

(ライセンス、利用条件)
Q9. 公開したデータは第三者による利用が可能ですか。
A9. QIR上で公開されたデータは、そのままでは第三者が利用したいときに利用してよいのか分からない状態です。データの作成者は登録時に以下のようなクリエイティブ・コモンズによるライセンス等を付与することによって、データの利用を促すことができます。

  • CC0ライセンス: 研究データ全般に適用可能。著作権及び関連するすべての権利を最大限放棄し、改変・営利目的も含めてデータの自由な利用を認める。
  • CC BYライセンス: 写真、プログラム、データベース等、創作性があり著作権が認められるデータに適用可能。クレジット表示を条件として改変・営利目的も含めてデータの自由な利用を認める。

Q10. CC0ライセンスを付与して著作権を放棄したら、出典やクレジットを表示してもらうことはできなくなりますか。公開したデータが多くの人に利用されるとうれしいですが、利用されたことがわかるように出典やクレジットを表示してもらえるともっとうれしいです。
A10. いいえ、法的な権利はなくなっても、データの利用条件を提示し、契約としてまたは研究コミュニティにおける規範、慣習として、利用者に引用や出典、帰属、クレジット等の表示を求めることができます。

関連情報

 

※本ページの内容は2024年2月時点での情報を元に作成しています。今後、提供サービス拡大等にあわせて随時情報を更新する予定です。

お問い合わせ先

QIRにおける研究データ公開
附属図書館eリソース課リポジトリ係
Tel: 092-802-2459
E-Mail: qir[a]jimu.kyushu-u.ac.jp ※[a]を@に変換

研究データ管理全般
九州大学データ駆動イノベーション推進本部 研究データ管理支援部門
https://rds.dx.kyushu-u.ac.jp/contact_us(問い合わせフォーム)

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