DOI

インターネット上の電子的なコンテンツに対して恒久的に与えられる識別子で、学術雑誌論文等でよく利用されています。これにより、URLのリンク切れなどによっておきる検索機能の障害を克服することができます。https://doi.org/ の後にDOIを付けることで、当該の論文等にアクセスできます。

DOIのメリット

DOIのメリットは主に以下の2つです。

  1. コンテンツへアクセスするための永続的なURLになる
    DOIを登録したコンテンツには https://doi.org/[DOI] というURLが与えられます。これは今後QIRのサーバが移転などしても変化しない永続的なURL(パーマリンク)になります。
  2. コンテンツを特定するグローバルな識別子になる
    九大の研究者情報や、科研費の実績報告書など、業績情報を入力する際にはDOIの記入欄が用意されていることが多いです。論文で参考文献を引用する際にも、文献の特定のためにお使いいただけます。

DOIの登録対象

QIRでは、「九州大学学術情報リポジトリ運営指針」により、次のコンテンツにDOIを登録します。

  1. 学内発行の学術雑誌論文、紀要論文、会議発表論文、図書、研究報告書、会議発表資料、教材、研究データ、報告書
  2. 本学が学位を授与した博士論文
  3. その他、登録者から希望のあったコンテンツ

学会誌、会議録など、九州大学の正式な発行物でなくとも、事務局が継続的に学内に存在するようでしたら、DOIの登録対象となります。出版社の発行物など、学外で別のDOIが登録されたコンテンツ、また、登録される可能性のあるコンテンツは対象外です。

QIRで登録するDOI

JaLC DOI

  • 10.15017/suffix

日本で唯一のDOI登録機関「ジャパンリンクセンター(JaLC)」が提供するDOIです。九州大学は国立情報学研究所(NII)を通してJaLCの準会員になっています。「10.15017」の部分は九州大学へ与えられた記号で、固定です。「suffix」の部分はコンテンツによって異なります(QIRへ登録されたコンテンツの場合、画面の「詳細」部分に表示される「レコードID」になります)。上記のDOI登録対象のコンテンツには原則としてこのJaLC DOIを登録します。

Crossref DOI

  • 10.5109/suffix

国際的なDOI登録機関「Crossref」が提供するDOIです。九州大学ではJaLCを通してCrossref DOIを登録しています。「10.5109」の部分が固定となります。引用リンクや検索可能なメタデータデータベースへの採録などさまざまなサービスと連携しており、永続的識別子としての本来の機能にとどまらないメリットを得られます。上記のDOI登録対象のコンテンツのうち、ISSNをもつ欧文の学術雑誌、紀要、会議録に掲載された論文については、このCrossref DOIを登録できます。

DataCite DOI

  • 10.48708/suffix

研究データを対象とするDOIです。研究データに特化した国際的なDOI登録機関であるDataCiteによって管理されています。九州大学では、Crossref DOIと同様に、JaLCを通してDataCite DOIを登録しています。プレフィックスは「10.48708」です。研究データにDataCite DOIを登録すると、永続的識別子として使えるほか、DataCite CommonsOpenAIRE ExplorerMendeley Dataといった外部の研究データ検索サービスに収載され、利用を促すことができます。

1つのコンテンツに登録できるDOIは、JaLC DOIかCrossref DOIかDataCite DOIのいずれか1つです。

出版社版のDOIについて

QIRではコンテンツに出版社版のDOIがあれば、それを関連情報として表示して、QIRのページから出版社のページにリンクしています。

(例) Highly efficient organic light-emitting diodes from delayed fluorescence
「関連DOI」として表示されている"https://doi.org/10.1038/nature11687 "は、QIRで登録したDOIではなく、出版社が登録したDOIです。


問い合わせ先:
附属図書館eリソース課リポジトリ係
Tel: 092-802-2459
Mail: qir@jimu.kyushu-u.ac.jp

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