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衛生学教室
開設:明治37年(1904)5月24日
初代教授:宮入慶之助(在任期間:1904~1925)
第二代教授:大平得三(在任期間:1925~1939)
開設当初は衛生学は1講座であったが、明治45年(1912)5月29日より2講座となった。また翌年4月9日に狂犬病研究室が新設され、衛生学教室の附属としてその教授が監督を嘱託されることになった。大正12年(1923)1月19日、衛生学第二講座は細菌学講座に改められた。
宮入慶之助は日本住血吸虫の中間宿主であるミヤイリガイを発見し、日本住血吸虫の撲滅に多大な貢献をした。第二代教授の大平得三は明治41年(1908)に福岡医科大学を卒業し衛生学教室に助手として入っていたが、その後留学や東洋紡績の衛生顧問を経て九州帝国大学教授に任じられた。禁酒・禁煙運動にも携わった。大平は宮入を敬慕しており、退職した宮入のために乏しい研究費を割いて研究室の一隅でツツガムシ病の研究を継続させていた。
宮入の旧蔵書である宮入文庫は、ドイツ医学書や和漢古医書など多岐にわたる。また、大平は昭和3年(1928)に293部、約2,000冊の唐本コレクションを教室で購入している。
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宮入慶之助
(1915年卒業記念杏華帖より) -
大平得三(助教授時代)
(1915年卒業記念杏華帖より) -
狂犬病教室
(1915年卒業記念杏華帖より)
参考文献
- 多々良三平『九州帝大人物風景』國際書院、1931
旧蔵コレクション
1. 本草通串證図(ほんぞうつうかんしょうず)
菅原利保撰 南陽堂 嘉永6[1853]序
九州大学医学図書館所蔵(和漢古医書/ホ-80)【 精細画像 】
江戸時代後期の越中国富山藩主の前田利保が命じて作成させた本草書『本草通串』は、本邦諸家の本草説また和歌中に散見される植物について漢文で編集したものである。本書は図と仮名交じりの平易な解説を補うために出版された。
衛生学教室で昭和3年11月に当時2,500円という大金を惜しみなく投じて購入している(昭和3年の公務員の初任給は75円であった)。当時の広告では「本草学界に於ける国宝的珍書」として紹介されている。
2. 瘍科秘録(ようかひろく)
本間玄調著 和泉屋金右衛門 弘化4[1847]
九州大学医学図書館所蔵(宮入文庫/H 85)【 精細画像 】
本間玄調(1804-1872)は、原南陽、華岡青洲、シーボルトに師事して蘭方医学や儒学を学び、水戸藩の侍医に登用された。『瘍科秘録』は、華岡流外科学の奥義や自身が20年間の研究で得た経験や技術等をまとめたものである。
3. 鍼灸大成(しんきゅうたいせい)
章廷珪重修 天寶書局 民国14 [1925]
九州大学医学図書館所蔵(衛生学/中国古医書/104)【 精細画像 】
『鍼灸大成』は靳賢が楊継洲の『玄機秘要』を基礎として,それを補輯重編したもので、万暦29年(1601)に趙文炳が刊刻印刷を指揮したとされる。本書は章廷珪がさらに重修したものである。
- 黄龍祥編『中国鍼灸史図鑑』2014、科学出版社東京