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お知らせ
江藤正澄関係資料94冊をデジタル公開しました
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中央図書館所蔵の江藤正澄関係資料94冊を九大コレクションでデジタル化公開しました。
江藤正澄(1836~1911)は、明治時代の福岡を代表する国学者です。維新後、宮司を辞した後は、福岡で古書・骨董商を営みつつ、午報の大砲設置や私立福岡図書館の設立など、社会教育事業に尽力するなど活躍し、特に好古家として古物の蒐集や遺跡の調査記録を精力的に行ったことで知られています。正澄は蒐集した古物を未来に残し、研究に役立てようと、同志と共に太宰府に「鎮西博物館」の建設を計画しますが、日清戦争の勃発等により実現しませんでした。今年太宰府市で開催される太宰府博覧会150年関連展示の中で幻の「鎮西博物館」がとりあげられ、建設計画の中心人物であった江藤正澄についても改めて注目されています。
これまで、『観古室所蔵古器古書画価格目録草稿』や『江藤正澄雑纂』等一部のみデジタル公開しておりましたが、今回は、国文学研究資料館「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」及び「データ駆動による課題解決型人文学の創成プロジェクト」により、今年度までデジタル化した江藤正澄関係資料94冊を公開しました。正澄の自筆稿本、調査記録、写本類を中心としており、その中には、現在失われた古器物・古書・古文書なども多数収録されています。維新以降、多くのものが失われつつあった時代の中で、正澄が何を未来に伝えようとしていたのかを窺うことができればと思います。
資料一覧
九大コレクション > 貴重資料 >江藤正澄関係資料
※デジタル画像は本文ありをチェック
『隨神屋集古図説』 明治期
正澄が蒐集した考古資料等を自ら図示し、来歴や使用法等の説明を加えたもの。現在散逸している多くの資料を伝えていて貴重。
『かぜのつて』
正澄が幕末維新期の対外関係や国内の政治的動向に関する記録や風説を蒐集したもので、正澄自ら国事に奔走していることもあり、同時代人の記録としてはなはだ貴重である。正澄自ら「後来当時ノ情態ヲ知ラント欲セバ、必ズ此書類ヲ看バ、良了解セムカ」と言っている。
太宰府博覧会150年関連展示
・太宰府市文化ふれあい館
特集展示「太宰府博覧会150年~博覧会から博物館へ」
会期:令和7年8月9日(土)~11月3日(月・祝)
・太宰府天満宮宝物殿
「未来につなぐ宝物展 ー太宰府博覧会150年」
会期:令和7年10月19日(日)~令和8年2月1日(日)
・九州国立博物館
「太宰府博覧会と鎮西博物館」
会期:令和7年10月21日(火)~11月30日(日)
関連ニュース
・絵図・古地図及び廣瀬文庫本『筑前名所図会』等をデジタル公開しました
発掘調査以前の沖ノ島(瀛津島)に正澄が上陸した際の調査記録『瀛津島紀行』(檜垣文庫)と、京都の玄々堂刊行の「微塵銅版画」を正澄が折帖に貼り交ぜた『大日本名所旧跡銅板画』(旧玉泉館江藤文書)を公開
・逍遥文庫91冊をデジタル公開しました
逍遥文庫旧蔵者の漢学者・宗逍遥(盛年、1824~1904)は、正澄とともに私立福岡図書館開設を支えた先賢の一人で、逍遥文庫中にも正澄の旧蔵本が若干含まれている
参考文献
筑紫豊『秋月が生んだ明治の文化人江藤正澄の面影』秋月郷土館、1969
「第一回中央図書館貴重文物展観目録」(『大学広報』350、1979)
日比野利信「大宰府博覧会と菅公一千年祭」(『「古都太宰府」の展開』大宰府市、2004)
菅波正人「江藤正澄と鎮西博物館」『福岡市博物館研究紀要』16、2006
【担当窓口】
九州大学附属図書館 eリソース課
〒819-0395 福岡市西区元岡744 イーストゾーン 中央図書館
Tel. 092-802-2477
Fax. 092-802-2465
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