江藤正澄関係資料

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所蔵館 : 中央図書館
  • 点数 : 60部 224冊
  • 属性 : 文庫
  • 主な資料種別 : 和本, 文書
  • 分野 : 哲学・思想・宗教, 文学・語学, 歴史・地理

旧秋月藩士・国学者江藤正澄の自筆稿本・写本類(他筆も含む)及び書翰集からなる。

目録

概要

旧秋月藩士・国学者江藤正澄の自筆稿本・写本類(他筆も含む)及び書翰集からなる。自筆稿本には、正澄が収集した膨大な書籍・考古資料等の目録や図解を多数含み、その中には現在散逸した資料も多い。書翰集は明治中期以降を中心とする江藤正澄宛書翰約170通(宛先が江藤でないもの、封筒のみのものを含む) を繋ぎ合せたもので、全国各地の神職(小野村胤信、高千穂宣麿等)、国学者(小杉榲邨、萩野由之等)、考古学者・好古家(今井貞吉、和田千吉、下村三四吉、須藤求馬、根岸武香、瀬尾外与蔵等)、歴史家(黒板勝美、近藤清石等)、歌人(原宏平等)、美術家(吉嗣拝山、山崎朝雲、富岡鉄斎等)、医家(松本順等)、軍人(大久保春野等)、政治家(小野隆助等)等、江藤の経歴を反映して多様な人物の書翰が含まれている。

受入

受入日:昭和6年10月20日
数量:60部 224冊(『図書原簿』による)
寄贈者:江藤廣三郎(正澄三男)
文庫印:なし。「江藤廣三郎寄贈」印のみ。
旧蔵者蔵書印:「江藤文庫」「江藤」「秋月橋爪文庫印

その他九州大学には、廣瀬文庫に旧蔵書が多数含まれており、旧玉泉館資料にも、江藤廣三郎氏寄贈の考古資料5点(総合研究博物館所蔵)、古文書・絵図類29点(記録資料館所蔵)が確認される。

江藤正澄(1836-1911)
国学者。旧秋月藩士。初め上野氏、幼名は栄次郎・健次郎、通称は蘇平次・弥左衛門、号は観古堂・随神屋・瓦礫主人。宮永保親に国学和歌を、坂田九郎右衛 門に有職故実を学ぶ。小笠原流の指南でもあった。大宰府神社等諸神社の宮司を歴任、考古学の普及にも努めた。私立福岡図書館設立の中心人物の一人。崇福寺に葬らる。

電子画像

  • 『觀古室所藏古器古書畫價格目録草稿』(1-2)(3
  • 『江藤正澄雜纂』(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7

旧玉泉館考古資料(総合研究博物館データベース)

参考文献

  • 薇松泉会搨摸集』52,1895(NDL図書館送信参加館内の指定端末でログインした場合のみ閲覧可能)
  • 朝倉郡郷土人物誌』福岡県朝倉郡教育会、1926
  • 筑紫豊『秋月が生んだ明治の文化人江藤正澄の面影』秋月郷土館、1969
  • 第一回中央図書館貴重文物展観目録」『大学広報』350、1979
  • 森哲也「写本に見える観世音寺文書について」『史淵』138、2001
  • 日比野利信「大宰府博覧会と菅公一千年祭」『「古都太宰府」の展開』大宰府市、2004
  • 重住真貴子「神宮徴古館所蔵の金銅製杏葉と金銅製雲珠―沖ノ島との関連をめぐって―」『宗像大社神宝館館報』1、2004
  • 菅波正人「江藤正澄と鎮西博物館」『福岡市博物館研究紀要』16、2006
  • 古尾谷知浩「北浦定政「平城宮大内裏跡坪割之図」写本の行方」『古代中世史の探究』法蔵館、2007
  • 牧野和夫「集古会会員と中世典籍類の蒐集・継承について : 在九州会員江藤正澄をめぐる覚書」『實踐國文學』78、2010
  • 菅波正人「江藤正澄自筆稿本集」『九州大学百年の宝物』丸善プラネット、2011
  • 牛嶋英俊「「豊太閤の陣羽織」と二人の明治人―江藤正澄と森鴎外―」『西日本文化』11年6月,2011
  • 菅波正人「福岡市における考古資料発見略史―明治~昭和期出土資料を中心に―」『福岡市史』資料編考古3、福岡市、2011
  • 首藤卓茂「明治期福岡の出版(第一稿)」『市史研究ふくおか』6、2011
  • 首藤卓茂「福岡古本屋濫觴江藤正澄」『日本古書通信』76-10、2011
  • 佐藤禮子「興聖寺舊藏の典籍―「興聖寺公用印」に關する覺書」『中國典籍日本古寫本の研究newsletter』1、2014

他機関所蔵江藤正澄旧蔵品

  • 『神宮徴古館陳列品図録』神宮徴古館農業館、1941
  • 『伊勢の神宮 : 特別展』霞会館、2006
    ※鎮西博物館の展示品候補であった江藤正澄の所蔵品の一部は伊勢の神宮徴古館に奉納された。第二次大戦中に戦災に遭って大半は失われたが、いくつか現存しており、2006年に福岡市博物館にて開催された「伊勢の神宮」展において、里帰り展示が行われた。
  • 『神宮文庫漢籍善本解題』神宮司庁、1973
  • 久保尾俊郎「磯淳の旧蔵書」『ふみくら』79、2010
    ※同じく奉納された書籍類は神宮文庫に収められている。南北朝覆宋刊本『爾雅』等の漢籍の善本や室町時代の古写本等優品揃いで、ほとんどが秋月党の謀主の一人磯淳(1827-1876)の旧蔵書である。
  • 筑紫豊「江藤正澄自筆稿本「遺憾録」について 」『図書館学』3、1956
  • 三浦泰久・山本命「筑前国の「好古家」江藤正澄と松浦武四郎 : 江藤正澄『遺憾録』を中心に」『北海道開拓記念館紀要』40、2012
    ※江藤正澄自筆『遺憾録』は、戦後江藤家より考古学者高野孤鹿に贈与され、1991年の九州古書大市会に出品(『九州古書大市会出品目録』掲載)された後所在不明となっているが、電子複写本が福岡市総合図書館に所蔵されている。
配架場所
貴重書室
利用注記

中央図書館 資料配置 貴重書室をご覧ください。

デジタル化済み資料は九大コレクションからご覧いただけます。

 

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