- HOME
- 探す・調べる
- 図書館を使う
- 学習・教育
- 研究支援
- 図書館について
第7章 泌尿器科教室旧蔵
【泌尿器科教室旧蔵】
久保の没後まもなく、散逸した個人蔵書のうち一部の古医書が泌尿器科教室に購入されている。当時の教室の専任教授は高木繁(1881-1946)であった。高木は泌尿器科研究の第一人者として多忙な生活の傍ら、歌川国芳を中心とする浮世絵を収集していたことでも知られている。また、岩熊哲らとともに福岡医学史話会の発起人会員として名を連ねている。「クボ」「久保図書」など蔵書印ではっきり久保の旧蔵書と分かるものだけでも400冊近くの医書を教室で購入している。
香月牛山著『蛍雪餘話』
香月牛山 : 蛍雪餘話
京師 [京都] : 享保12 [1727]
九州大学医学図書館所蔵 【和漢古医書/ケ-85】【 精細画像 巻之1-2 】 【 精細画像 巻之3-5 】
香月牛山(1656-1740)は、江戸中期の後世派(李朱医学)の第一人者。筑前国(福岡県)の人。名は則実、字は啓益、号は牛山・貞庵・被髪翁。
儒学を貝原益軒に、医学を藩医鶴原玄益に学び、30歳で豊前中津藩小笠原氏の侍医となる。元禄12年(1699)職を辞し京都で医業を開くが、享保元年(1716)招かれて小倉藩小笠原氏に仕えた。
本書は享保12年(1727)の刊本の写しである。牛山の天文・物理・哲学論を端的に のべたものであり、益軒の影響が多分にうかがわれる。
吉益東洞著『吉益先生方極国字解』
文仙山人: 吉益先生方極國字解
京都
九州大学医学図書館所蔵 【和漢古医書/ヨ-55】 【 所蔵情報 】
吉益東洞(1702-1773)は、安芸(広島県)出身の医師。本姓は畠山、名は為則、 字は公言、通称は周助。はじめ金瘡産科を学んだが、独学して独自の万病一毒説にもとづく古医方を唱える。元文3年(1738)京都で開業、山脇東洋にみとめられ世に知られた。
「方極」は東洞の口述を品川丘明が筆記したものであり、「傷寒論」「金匱要略」の中から173方を選んでその用いるべき病証を短い文章でまとめている。本書は「方極」の証について、かな交じり文で分かりやすく解説を加えたものである。
Submitted:
| Updated:
| Total Views: 122