萩野文庫500冊をデジタル公開しました

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 中央図書館所蔵の萩野文庫500冊を九大コレクションでデジタル化公開しました。
 萩野文庫は、佐渡出身で東京帝国大学国史学講座教授などを勤めた萩野由之の旧蔵書(約7,500冊)で、国史学・国文学関係の和本を中心とします。
 今年2024年は萩野由之没後百年ですが、日本の近代国文学・国史学草創期において、江戸時代以来の国学の伝統と、西洋からの近代的学問の橋渡しをした萩野の業績が、改めて見直されています。
 これまで、『大鏡』等萩野文庫の代表的貴重書のみデジタル公開しておりましたが、今回は、国文学研究資料館「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」のプロジェクトにより、これまでデジタル化した500冊を公開しました。
 萩野文庫の書物には萩野の自筆本や書入本が散見され、膨大な業績の背景にある萩野の学問のあり方が窺えることでしょう。

資料一覧

九大コレクション > 貴重資料 >萩野文庫

宝物集』 細野要斎旧蔵
 平康頼が編纂した平安末期の仏教説話集。萩野文庫本は『法華経』を誹って地獄に堕ちた者の無限の受苦を強調するなど、他の伝本にない独自の表現が見られることが特徴。

記録便覧
 王朝貴族の日記・記録類は、写本が繰り返し作成される過程において、様々な異名を生み出してきた。江戸時代には、こうした日記の異名を収集・整理し、ばらばらの年記をもって伝わっていた写本を総合して、日記ごとに何年の分が残されているのかを把握するといった研究が進められた。本書はそういった研究の達成点を示す一書である。

参考文献

川添昭二「附属図書館所蔵萩野文庫について」(『図書館情報』4(1)、1968)
南里みち子編『宝物集』(在九州国文資料影印叢書第2期-7、1981)
松薗斉「附属図書館所蔵「萩野文庫」所収の日記・記録類について」(『九大広報』1264、1988)
「萩野文庫」『九州大学百年の宝物』(丸善プラネット、2011)

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