KBC制作の中村哲医師ドキュメンタリー映像3作品のDVD貸出を開始します

中央

九州大学では、2020年より、学内外と連携しながら「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」に取り組んでいます。 このたび、本学の活動にご賛同くださった九州朝日放送株式会社(福岡市中央区、以下「KBC」)様より、中村哲医師ドキュメンタリー映像3作品を九州大学附属図書館に無償でご提供いただきました。

ご提供いただいた3作品は、こちらです。

  • テレメンタリー92「国境を越えて~ペシャワールの日本人医師~」(1992年12月26日放送)【九大所蔵状況】
  • ドキュメンタリー「良心の実弾~医師・中村哲が遺したもの」(2020年5月29日放送)【九大所蔵状況】
  • "Real Shots of Good -The Legacy of Tetsu Nakamura, M.D." (2020年制作「良心の実弾」英訳版)【九大所蔵状況】

メモリアルアーカイブ:貸出用DVD良心の実弾日本語版・国境を越えて

九州大学附属図書館にてDVDの視聴・貸出を開始します。ぜひご利用ください。

また、授業・上映会イベント等での映像コンテンツの利用を希望する九州大学構成員の方は、記事末尾のプロジェクト事務局までお問合せ下さい。


KBC九州朝日放送からの映像提供について

DVD貸出開始に先立ち、2023(令和5)年4月4日、本学伊都キャンパスの中央図書館Sky Cute.Commons内「中村哲医師メモリアルアーカイブ」にて贈呈式を行いました。長年にわたり中村哲医師の取材を続け、番組制作に携わったKBCの臼井賢一郎報道情報局解説委員長より映像についてご紹介いただき、本学谷口倫一郎理事・附属図書館長に、映像作品の目録が贈呈されました。

メモリアルアーカイブ:映像説明メモリアルアーカイブ:映像コンテンツ目録贈呈
中村哲医師メモリアルアーカイブ(中央図書館4Fきゅうとコモンズ)で行われた贈呈式
 

2021年夏学期の「中村哲記念講座」を取材に来学したKBC臼井氏が「学生のみなさんにも映像を見ていただきたい」と仰ったことがきっかけとなり、映像提供に向けた協議が始まりました。映像公開における権利処理や運用方法についての話し合いを重ね、その後、九州大学附属図書館とKBC、および作品に含まれる一部の映像を制作した株式会社日本電波ニュース社との間でそれぞれ映像公開に係る承諾書を取り交わし、今回の映像提供が実現しました。

これらの映像作品は、九州大学附属図書館の所蔵資料としてDVDを利用者に供するほか、「中村哲著述アーカイブ」コンテンツとして登録し、教材としての利用・上映会などのイベントにおける利用も予定しています。ぜひ、一人でも多くの皆さんにご視聴いただきたいです。 提供していただいた映像を活用し、中村哲先生の仕事をつないでいく活動がより深く豊かなものになるよう、今後も取組みを充実させてまいります。


映像コンテンツ3作品のご紹介

1)テレメンタリー92「国境を越えて~ペシャワールの日本人医師~」(1992年12月26日放送、全24分)

中村哲医師のアフガニスタン現地の活動の様子をKBCが日本メディアとして初めて取材、構成したドキュメンタリー。番組では、パキスタン・ペシャワールのハンセン病病院、アフガニスタン・ダラエヌールの診療所、パキスタンの山岳地帯の訪問診療などを記録しています。贈呈式の映像紹介では、27歳の臼井氏が中村医師の著書「ペシャワールにて」を読み、現地に向かい、福岡出身の中村医師を取材し、多くの人に伝えたいという思いで制作された作品である事、ソ連侵攻による傷跡の残るアフガニスタンや、パキスタンの山岳地域での医療活動を目の当たりにして、帰国後打ちのめされるような印象をうけたことなどをお話いただきました。

2)ドキュメンタリー「良心の実弾~医師・中村哲が遺したもの」(2020年5月29日放送、全48分)

中村医師と共に事業を行ってきた人々、友人など親交のある人々の証言を軸に制作した作品。番組中では中村医師の長女、秋子さんが、家族として初めてメディアのインタビューに答えており、過去映像や数々の証言、中村医師が自身の著作や、支援を受けるNGOの会報に遺した多くの言葉から、中村氏の人生を辿る構成となっている。 贈呈式では、満面の笑みをうかべる中村医師の写真が登場する印象的なシーンについてご紹介いただきました。
受賞歴 : 2020年 第26回 平和・協同ジャーナリスト基金賞 奨励賞
: 2020年 第27回PROGRESS賞 最優秀賞

3)「Real Shots of Good-The Legacy of Tetsu Nakamura, M.D.」(全48分)

「良心の実弾~医師・中村哲が遺したもの」の英訳版として制作された作品。
受賞歴(国際コンペ) : ワールドメディアフェスティバル2021 インターメディアグローブ銀賞
         : ニューヨークフェスティバル2021 入賞

中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクトについて
九州大学医学部卒業生であり、九州大学特別主幹教授だった故・中村哲医師(1946-2019)は、遠いアフガンの地で35年に渡り医療・水事業・農業に心血を注いでこられました。九州大学は2020年にプロジェクトを立ち上げ、氏の活動母体であったペシャワール会との協力の下、「中村哲医師メモリアルアーカイブ」、「中村哲著述アーカイブ」、「中村哲記念講座」の3つの取組みを核に、学内外と連携しながら中村哲医師の意志と仕事を次代に伝える事業を推進しています。

 

(お問い合わせ)
「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」事務局
MAIL:pj_nakamura@jimu.kyushu-u.ac.jp (電話)092-802-6246
九州大学附属図書館 eリソース課 リポジトリ係内
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/pj_nakamuratetsu
Twitter:https://twitter.com/pj_nakamura

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