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第8章 ヒポクラテス

ヒポクラテス (Hippocrates / 紀元前460年頃 - 紀元前370年頃 )
理性と観察に基づく医療の原点
ヒポクラテスは古代ギリシャの医師で、医学を神話や迷信から切り離し、病気を自然現象として捉える科学的な視点を築きました。
彼の教えは、合理的な臨床観察と記録に基づき、診断・治療の体系化を目指しています。特に「四体液説」では、血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁の均衡が健康を保ち、不均衡が病気を引き起こすとされました。この理論は中世ヨーロッパ医学の基礎となり、後世に大きな影響を与えました。
また『ヒポクラテスの誓い』は、誠実さや無害原則(primum non nocere)を重視する医師の倫理規範として広く知られ、現代の医師宣誓にも影響を与えています。
ヒポクラテスの木と医学図書館
医学図書館前に「ヒポクラテスの木」とよばれるプラタナス(スズカケノキ)があります。
ギリシャのコス島には巨大なプラタナスがあり、その下でヒポクラテスが弟子を教えたと伝えられています。
新潟の医師・医史学者の蒲原宏博士は、夫婦でコス島を訪れてその木の実を持ち帰り、数本の木へと育てました。
蒲原氏から一株を貰い受けた整形外科学教室の天児民和(あまこ たみかず)教授は、本学の発展を祈念して、1973年に本学医学部へ寄贈しました。
残念ながらその木は枯れてしまいましたが、天児氏の自宅では挿し木が育っていたため、1990年にあらためて寄贈されました。
二代目の木は附属図書館医学分館(現 医学図書館)の前に植えられて大きく育ち、毎年秋には葉を美しく色づかせています。
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ヒポクラテスの木
【プラタナス(別名:スズカケノキ)】 -
定植の記念碑
内容は1973年の最初の寄贈時のもの。
最初の木は、大森通りと稲田通りの交差点付近にあった大森治豊像の側に植えられていた。<参考>
天児民和 [述] ほか『無常迅速』,西日本新聞社,1980.8.
九州大学医学部同窓会『学士鍋』12号 昭和49年10月20日 24p 「目でみる九大医学部の歴史 (3)」
遠城寺宗知編 ; 九州大学医学部[編]『七十五年史』,九州大学医学部創立七十五周年記念事業後援会,1979.6
星栄一(2007)ヒポクラテスの木と蒲原株. 厚生連医誌, 16(1), 136-169.
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