電子展示「緒方洪庵と武谷椋亭」/小展示「武谷文庫の紹介ー九州大学と武谷家」

Date
2022.01.11 〜 2022.02.16

武谷椋亭生誕200年記念 大阪大学・九州大学巡回展「緒方洪庵と武谷椋亭」(大阪会場:令和2年11月17日(火)~29日(日)、九州会場:令和4年4月開催予定)の電子展示ページを公開しました。

日本の近代医学の祖と言われる緒方洪庵は、天保9年(1838)に大坂で適塾を開き、日本の近代化に貢献する人物や、地域医療の確立に尽力した人材を多数育てました。今から約200年前の文政3年(1820)に誕生し、福岡の近代医学の基礎を築いた武谷祐之(ゆうし)(号は椋亭(りょうてい))もその一人です。 椋亭は筑前国鞍手郡高野村(現 宮若市)の医師で、シーボルトに師事して福岡藩蘭学の先達と仰がれた父・元立(げんりゅう)のもと、西洋医学を志します。日田の咸宜園で広瀬淡窓に儒学を学んだ後、大坂に出て洪庵の適塾に入門しました。適塾在塾時には解剖の見学・執刀や種痘(天然痘予防)の研究に従事し、帰郷後は種痘の普及に尽力します。この活躍により藩主・黒田長溥(ながひろ)に登用され、黒田家「御出入医」であった洪庵との交流も続きました。慶応3年(1867)には藩医学校・賛生館の督学としてその経営を担い、その後も子弟の教育に従事しました。
適塾と賛生館はそれぞれ、大阪大学・九州大学(医学部)の歴史に深く関わっています。本展覧会では、適塾および九州大学を会場に、武谷椋亭の生誕200年を記念して、洪庵と椋亭との関係を紹介します。

◆武谷椋亭生誕200年記念 大阪大学・九州大学巡回展「緒方洪庵と武谷椋亭」電子展示
【公開期間】令和4年1月11日(火)~
【開催URL】https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/exhibition/takeya

監修:大阪大学適塾記念センター 准教授 松永和浩
   九州大学大学文書館 准教授 赤司友徳
共催:大阪大学適塾記念センター、適塾記念会、大阪大学総合学術博物館、九州大学医学歴史館、
   九州大学附属図書館、九州大学大学文書館
協賛:九州大学医学部同窓会
協力:福岡県立図書館、福岡市博物館市史編さん室

 

九州大学附属図書館では、九州大学と武谷家との寄託契約にもとづき、現在中央図書館で所蔵している福岡の医家・武谷家の史料群「武谷文庫」の調査・整理・研究を進めており、本電子展示は、その成果を活用したものです。
また、福岡市博物館市史編さん室の協力により、武谷文庫の一部を電子化し、貴重資料デジタルアーカイブ上で公開いたしました(九大コレクション > 武谷文庫)。
あわせて九州大学中央図書館エントランスで、小展示「武谷文庫の紹介ー九州大学と武谷家」を開催しています。この小展示では、電子展示掲載の武谷文庫資料を中心にご覧いただけます。

◆小展示「武谷文庫の紹介ー九州大学と武谷家」
【展示期間】令和4年1月11日(火)~令和4年2月16日(水)平日9:00-18:00
【開催場所】九州大学中央図書館3Fエントランススペース

令和4年1月26日(水)13:00より中央図書館きゅうとコモンズにて、第44回九州大学附属図書館貴重文物講習会「武谷椋亭の足跡—武谷文庫からみる幕末福岡藩の医事」も開催します。お申込み・詳細はこちらから >>

小展示の様子 武谷椋亭

左:小展示の様子(仮)
右:武谷椋亭写真/古川俊平撮影 明治時代(武谷道彦氏所蔵 九州大学附属図書館寄託武谷文庫)

 


【お問い合わせ】
 附属図書館利用者サービス課サービス企画係 touservice@jimu.kyushu-u.ac.jp

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