台湾国家図書館との協同プロジェクトによりデジタル化した漢籍240冊の画像を公開しました

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 台湾国家図書館(National Central Library:NCL)との漢籍デジタル化協同プロジェクトによりデジタル化した、明刊本を中心とする本学所蔵漢籍21タイトル240冊を公開しました。

デジタル化資料一覧
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タイトル 年代 請求記号 備考
潁濱先生詩集伝 [明代] 支文/2/10  
潁濱先生春秋集解 [明代] 支文/5/5  
春秋胡伝 嘉靖35年(1556)刊 支哲/5/3 近藤畏斎旧蔵
四書湖南講 [明末] 支哲/6/29/1  
学庸或問 [明代] 支哲/6/38/1 狄億旧蔵
宋元資治通鑑 [明末] 東史/11/15  
三教会編 萬暦16年(1588)序 東史/14/54 愛新覚羅溥儒旧蔵
華陰県志 万暦42年(1614)序 支文/16/330  
智囊全集 [明代] 支文/28/37 尾張徳川家旧蔵
譚友夏全集 崇禎6年(1633)年序 支文/33/76  
白氏長慶集 万治元年(1658)後序 中文/33/222  
今古奇観 [明代] 支文/37B/10  
今古奇観 [明代] 支文/37B/11  
龍図公案 [明代] 支文/37B/14  
秘冊彙函 萬暦31年(1603)序 支文/38/58  
紫陽文公先生年譜 嘉靖41年(1562)序 支哲/51/39  
舒梓溪先生集 嘉靖32年(1553)序 支哲/51/76  
高子遺書 崇禎4年(1631)序 支哲/51/109 宇田栗園旧蔵
甘泉先生文録類選 嘉靖8年(1529)後序 支哲/51/153  
龍溪王先生語録鈔 萬暦26年(1598)序 支哲/51/234 白河・桑名藩松平家旧蔵
唐詩帰 萬暦45年(1617)序 565/ト/57 佐伯藩儒明石秋室旧蔵

 今回公開した漢籍は、九大中国学の基礎を築いた法文学部支那哲学史講座初代教授・楠本正継(1896~1963)、支那文学講座初代教授・目加田誠(1904~1994)、東洋史学講座初代教授・重松俊章(1883~1961)等の歴代教員が法文学部・文学部に蒐集してきたものを中心とし、名家・大名家旧蔵の稀覯本も含まれております。
 なお、今回公開した画像は、NCL「古籍與特藏文獻資源」からも公開される予定です。

春秋胡伝』 明嘉靖35年(1556)刊 近藤畏斎旧蔵
 宋の胡安国が著した『春秋』(春秋時代の魯の国の年代記)に対する注釈書で、元明時代に科挙のテキストに採用され、日本の儒者にも大きな影響を与えた。本書は平戸藩士近藤畏斎(1832~1891)の旧蔵書で、昭和9年に附属図書館に近藤文庫が収蔵される前に、法文学部が楠本正継の縁戚である近藤家より購入したものである。

龍図公案』 明末
 北宋仁宗の頃の名判官包拯にまつわる伝説をもとにした裁判小説で、日本の大岡政談に大きな影響を与えた。

龍溪王先生語録鈔』 萬暦26年(1598)序 白河・桑名藩松平家旧蔵
 明の陽明学者王龍溪の全集を李卓吾が抜粋、批評を加えたもの。本書には「立教館図書印」「白河文庫」「桑名文庫」の蔵書印が押印されている。陸奥白河藩主松平定信の後嗣定永は、文政6年(1823年)の伊勢桑名藩への転封の際に、藩校立教館とともに父定信の白河文庫を桑名に移し、「桑名文庫」と称した。

参考文献

・張圍東「國家圖書館九十年館慶:談古籍文獻國際數位合作」(『國家圖書館館訊』112-1、2023)

・福田殖「胡安国小論(上)」(『文学論輯』25、1978)

・『桑名市史』(桑名市教育委員会、1959)

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