「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」の取組みにより、国立大学図書館協会賞を受賞

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九州大学附属図書館eリソース課リポジトリ係が「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」の取組みによる功績で、令和5年度国立大学図書館協会賞を受賞しました。同賞は、図書館活動および図書館・情報学研究に顕著な業績をあげた個人やグループに対し授与されるもので、九州大学附属図書館の受賞は今回で6回目です。令和5年6月22日に開催された「第70回国立大学図書館協会総会」の中で表彰式が行われました。

九州大学が2020年に発足した「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」 において、九州大学附属図書館は事務局を担当しています。デジタルアーカイブ「中村哲著述アーカイブ」(以下「著述アーカイブ」という。)の構築をはじめ、展示スペース「中村哲医師メモリアルアーカイブ」運営、授業「中村哲記念講座」(基幹教育総合科目)の支援などを通して、教員や学生のほか、学外団体や関係者もふくめた沢山の方々との連携・協働をつなぐ役割として、取組みを進めてきました。

九州大学学術情報リポジトリ(QIR)上に構築した著述アーカイブでは、中村医師の支援団体ペシャワール会の全面的な協力のもと、中村医師の35年にわたる現地活動の貴重な記録と著述資料の電子化を行い、さまざまな個人・団体・メディアの協力を得て、資料を収集・保存し、公開しています。
今回の受賞では、中村哲先生の著述や活動記録という、独自性が高く、社会的にもインパクトのあるコンテンツをインターネット上の開かれた知として共有するため、大学が社会・地域と連携して取組み、人と情報をつなぎながら研究・教育・交流を支援している九州大学附属図書館の活動内容について、「図書館の強みを全面的に活かしたものであり、図書館機能のあり方を示すひとつの形」として高く評価されました。

国立大学図書館協会協会賞: 表彰状メダル 国立大学図書館協会協会賞: 表彰式 中村哲著述アーカイブ Webページ 「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」の取組み:国立大学図書館協会協会賞展示ポスター

【参考】国立大学図書館協会賞:国立大学図書館協会:https://www.janul.jp/ja/award
九州大学附属図書館の受賞歴: 図書館ウェブサイト>附属図書館の概要>受賞情報: https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/about-us/overview/awards


図書館からひとこと

 アーカイブの設立準備段階から現在も、ペシャワール会はじめ関係者の皆さまには、多くのご協力とともに、プロジェクトへの期待の声を寄せていただいております。先の長い取組みだからこそ、協会賞受賞という形で外から光を当て、評価していただき、とても励まされました。ご支援・ご協力いただいた皆さまに心より感謝いたします。 アーカイブに集めている、中村医師の思索と実践の記録、それを支え、共に働いた方々の記録が、地域社会、そして未来の世代と、共有できる知の財産となり、中村哲研究にもつながるよう、息長く取組みを続けてまいります。


なお、九州大学中央図書館(伊都キャンパス)では、中村哲医師の現地活動を知っていただくための写真パネル展(2023年8月7日~9月30日)と、ドキュメンタリー映像上映会(8月8~10日;午後)を開催いたします。ぜひお立ち寄りください。 写真展チラシ

中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクトについて
九州大学医学部卒業生であり、九州大学特別主幹教授であった故・中村哲医師(1946-2019)は、遠いアフガンの地で35年に渡り医療・水事業・農業に心血を注いでこられました。九州大学は2020年にプロジェクトを立ち上げ、氏の活動母体であったペシャワール会との協力の下、「中村哲医師メモリアルアーカイブ」、「中村哲著述アーカイブ」、「中村哲記念講座」の3つの取組みを核に、学内外と連携しながら中村哲医師の意志と仕事を次代に伝える事業を推進しています。

 

(お問い合わせ)
「中村哲先生の志を次世代に継承する九大プロジェクト」事務局
MAIL:pj_nakamura@jimu.kyushu-u.ac.jp
九州大学附属図書館 eリソース課 リポジトリ係内
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/pj_nakamuratetsu
Twitter:https://twitter.com/pj_nakamura

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