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お知らせ
三奈木黒田家文書の武術関係史料をデジタル公開しました
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九州大学附属図書館付設記録資料館九州文化史資料部門所蔵の三奈木黒田家文書の武術関係の史料のうち、新影流関係史料8巻書状3通を九大コレクションでデジタル公開しました。
福岡藩家老三奈木黒田家歴代当主は、武家必須の教養・技術として剣術、槍術、馬術等の様々な武術を修得しており、その目録等が伝わっています。今回は、明和3年(1766)に福岡藩新影流師範三宅栄範から家老黒田隆庸に伝授された目録7巻を中心とし、栄範の養嗣子・三宅太三右衛門栄貞(1746~1813)の家督相続に関する史料も併せてデジタル化しました。
武術の伝授や家業の継承をめぐるこれらの史料から、当時の武家社会の実態の一端を窺うことができればと思います。
資料一覧
九大コレクション > 貴重資料 > 三奈木黒田家文書 > 武術
新影流伝書 明和3年5月 三奈木黒田家文書
明和3年5月、福岡藩新影流師範三宅三右衛門栄範(?~1774)から家老黒田源左衛門(隆庸、1744~1800)への伝書7巻で、着彩の絵目録を含む。福岡藩の新影流は、柳生但馬守宗厳より柳生松右衛門尉家信を経て伝わったものである。安政6年(1859)12月、三宅太三右衛門栄権から黒田大和(一美、家老黒田播磨養嗣子、1830~1897)への添状によれば、三宅栄権から黒田一美に目録を伝授するにあたり、かつて三宅栄範から黒田隆庸に伝授し、後に三宅家に返却された目録7巻が改めて三奈木黒田家に引き渡されたものであることがわかる。
※伝書7巻のうち、「燕飛」巻の画像(掲載画像を含む)については、九大インターンシップに参加した学生さんが撮影したものです。
御用召ニ而御月番数馬殿被仰付之覚 寛政6年9月 三奈木黒田家文書
寛政6年(1794)8月、福岡藩新影流師範三宅太左衛門(太三右衛門、諱は栄貞、1746~1813)は、体調の不良を理由に、養父栄範の実子である三宅源六(源六郎、諱は栄元、1761~1816)への家督譲渡を藩に願い出た(「差出候願書之覚」)。翌月、その願は藩から承認されたが、藩主の御相手を勤めた栄貞の功績などにより、剣術家業として別家をたてることを仰せ付けられた。その後栄貞は十代藩主黒田斉清の剣術の師を勤めるなど藩から重用された。福岡藩における剣術家業の継承のあり方の実例を窺うことができる史料である。
関連資料(2026年6月追加)
・「三宅太三右衛門像」 文化7年 福岡県立美術館尾形家資料所蔵
江戸で十代藩主黒田斉清の剣術の師を勤めていた三宅栄貞の肖像画。文化7年(1810)12月に藩御用絵師尾形家の一門と思われる秀嶺(章雅)が描いたもの。
・「黒田家臣分限帳」 武谷道彦氏所蔵(九州大学附属図書館寄託武谷文庫)
福岡藩・黒田家家臣の氏名、知行高、役職などを記した帳面。原本は文政10(1827)年9月写の分限帳で、おそらく武谷水城が郷土史研究の一環で大正期に筆写し、追記等を朱書きしたと考えられる。三宅栄元の後を継いだ三宅源八(源八郎、諱は栄茂)が改易された後、その後を継いだ三宅源六(源六郎、諱は元茂)が再び藩に五人扶持として召し抱えられたことが追記されている。また、同じく剣術師範として別家となった三宅太三右衛門の名も見える。
・「福岡城下町・博多・近隣古図」 文化9年写 三奈木黒田家文書
19世紀初めの地図の新大工町(現在の福岡市中央区黒門と大濠2丁目の一部)に「三宅源六」(画像に赤枠を追加)の名が見える。このあたりは現在でも江戸時代の道幅がそのまま残っており、往時を偲ぶことができる。
公開画像の二次利用
公開された画像を利用される際は、事前の利用申請は不要ですが、「九州大学附属図書館付設記録資料館九州文化史資料部門」の所蔵であることを明記してください。また、出版物等に掲載される場合、成果物を一部、九州大学附属図書館付設記録資料館九州文化史資料部門に寄贈していただきますよう、お願いいたします。
所蔵館:記録資料館 九州文化史資料部門
参考文献
柳生厳長『正伝新陰流』(島津書房、1989)
今村嘉雄編『史料柳生新陰流』(人物往来社 、1967)
「三宅栄元墓誌」「三宅源六郎墓誌」(荒井周夫編『福岡県碑誌』大道学館出版部、1929所収)
「旧福岡藩」(『日本教育史資料』3、文部省、1890所収)
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