第58回貴重文物展示「一九三〇年代の九大アジア研究と北京」を開催しました

中央

 2019年11月7日(木)から16日(土)まで第58回九州大学附属図書館貴重文物展示「一九三〇年代の九大アジア研究と北京」を、中央図書館を会場として開催しました。

 今回の展示では、本学文学部中国文学講座初代教授である目加田誠の北京留学日記『北平日記』をはじめとする貴重な資料や記録をもとに、1930年代の日本と中国の学術交流にスポットをあてました。目加田教授は日本の中国学のパイオニアの一人であり、『詩経』の現代語訳や、元号「平成」制定時に、最終候補案の一つを提出したことでも有名です。附属図書館は中国明清時代の貴重な漢籍を豊富に所蔵していますが、実はこの目加田教授が北京滞在中に古書店で入手したもの、また後日、その北京の古書店に再び連絡を取って、福岡に郵送されたものが数多くを占めています。
 10日間の会期中には、学内外から442名の方が訪れ、中には展示資料をくいいるようにご覧になる本学OBの方もお見えでした。
 なお、目加田誠『北平日記』ほか資料の一部は、本学と地域連携協定を締結している大野城市(大野城心のふるさと館)の特別協力を得て展示が実現しました。

 11月9日(土)には、講演会「一九三〇年代の九大アジア研究と北京―新発見の目加田誠『北平日記』を読み解く」を開催し、本学人文科学研究院の静永健教授が、『北平日記』の発見によって明らかとなった当時の北京における学術交流(日本人留学生╳古書店主╳北京在住の学者や作家たち)について、講演を行いました。目加田誠『北平日記』は、このほど本学中国文学研究室により翻刻出版され、貴重な歴史資料として日本のみならず中国の研究者からも高く評価されています。
 講演会には47名の参加があり、講演会終了後に行ったギャラリートークも盛況で、静永教授に熱心に質問をする来場者の姿も多く見受けられました。


【展示会図録】
  http://hdl.handle.net/2324/2543263
【九州大学中国文学会編『目加田誠「北平日記」: 1930年代北京の学術交流』】
  http://hdl.handle.net/2324/1001679204
 


                        展示会

                        講演会

          展示会場の様子               ギャラリートーク

 


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