明治から昭和初頭にかけて活躍した官僚・政治家、後藤新平（1857-1929）が残した膨大な資料群。
後藤新平は、台湾総督府民政長官、満鉄初代総裁など日本の植民地行政に活躍し、逓信大臣、内務大臣、外務大臣、東京市長、帝都復興院総裁などの要職を歴任した。

オンライン版は、既にマイクロフィルム版「後藤新平文書」、DVD版「書翰集」として出版され多くの研究で利用されてきた資料に加え、後藤新平記念館所蔵の未収録資料・新規寄贈資料、さらに、市政専門図書館所蔵の関連資料も包括的に収録する。
また、既存の目録をより精緻にするとともに、「後藤新平文書」を縦横に活用した浩瀚な「伝記」へのレファレンス情報も付し、原資料への道しるべとする。

第一部　水沢時代～台湾民政長官時代（１）

郷里の水沢時代から内務省衛生局時代を経て、 台湾総督府の民政長官までの資料を収録。
新規資料として、伝記編纂会がまとめた日本衛生会関係の資料や、臨時陸軍検疫部事務官長時代の資料に加え、「台湾経営上旧慣制度調査二関スル意見」をはじめとした台湾関係の資料が充実。

第二部　台湾民政長官時代（２）～震災内閣時代

第一部に続く台湾民政長官時代の資料から、山本内閣期の内務大臣兼帝都復興院総裁時代までの資料を収録。
満鉄や立憲同志会関係、寺内内閣期のシベリア出兵関係や東京市政調査会、関東大震災当時の資料など多くの新規資料を収録。さらに、新たにまとまって寄贈された少年団現在の（ボーイスカウト）関係の資料を含む。

第三部　在野時代～薨去関係・伝記編纂会資料

在野時代から薨去関係までの資料を収録。
マイクロ未収録の多数の日記・メモ・原稿類を新規に収録。関係資料として、伊東巳代治から後藤への外交調査会関係報告や、関東軍などからの陸軍大臣 ・陸軍次官宛電報綴など、多彩な資料を含む。さらに、「後藤新平伯草案書翰並ニ意見書等抜粋」、「後藤新平伯伝記編纂会日誌」など伝記編纂会資料も収録。

第四部　書翰集

DVD版収録資料に加え、満鉄総裁時代の書簡類などを新たに収録。