学内刊行物の電子的公開について

九州大学内の部局・センター・講座・研究室等が発行する紀要・学協会誌等の刊行物(以下、「学内刊行物」)を、「九州大学学術情報リポジトリ(QIR)」からインターネットで電子的に公開することができます​。

以下では、学内刊行物を新規に電子的公開する際の一般的な流れについてご案内します。

1. 電子的公開に先立つ許諾確認(刊行元)

刊行物の電子的公開に先立つ著者等への許諾確認については、各刊行物の発行主体でお願いしています。紀要や協会誌における著作権の帰属パターンには、以下の3つが考えられます。QIRで公開している学内刊行物では、2の事例が多いようです。

紀要・学協会誌における著作権の帰属パターン

  1. 著作権を刊行元に帰属
  2. 著作権を刊行元に帰属、著者に自由な利用を認める
  3. 著作権は著者に帰属、電子化や公衆送信の権利を刊行元に認める
  • 1……刊行元の権限が強い。著作者による利用の自由がないため、著作者が自身の著作物を二次的に利用する場合(所属機関の機関リポジトリへ登録するなど)は刊行元に問い合わせるなどの手続きが必要。
  • 2, 3……刊行元が自機関のWebサイトや機関リポジトリから公開する権利を有したうえで、著者側にも著作物利用の自由があるため、著者は二次的な利用にあたっての手続きが不要。
  • 3……刊行元は電子化・公衆送信以外の権利を認められていないため、著作の二次利用等の必要性が生じた場合に、別途著者からの許諾を得る必要が生じる。

投稿規定で1~3のいずれかと同等の条件が明記されている場合には、電子的公開に先立って著者等に許諾確認を行う必要はありません。

それ以外の場合は、①全掲載論文の著者に対して個別に連絡を取り許諾を求める、または、②ウェブサイト等で許諾について十分な期間周知する、等の方法で許諾確認を行う必要があります。併せて、今後刊行される巻号の電子的公開のために投稿規定の改訂をおすすめいたします。

例)②の例(九州大学演習林集報、九州大学演習林年報)

  • 九州大学演習林では「九州大学演習林集報」および「九州大学演習林年報」を、九州大学内で生産された知的生産物を保存・公開することを目的とした学術情報資源管理システム「九州大学学術情報リポジトリ(QIR)」に登録し、創刊号に遡って電子化し,インターネットを通じて公開することにいたしました。
  • 本誌に掲載された論文等の著作権につきましては,これまでの規定においては明示されていません。九州大学演習林集報および九州大学演習林年報の電子化・公開を進めるにあたり,著作権について,九州大学演習林が著作権者から委譲を受けていることが必要です。
  • 著作権が本会に帰属しても,著者自身の利用を妨げるものではありません。該当する期間の掲載論文等の著作権を九州大学演習林に委譲することに同意されない著者(または相続権を持つ遺族)の方は,2010年3月末日までに九州大学演習林調査室までお申し出ください。御連絡がない場合には許諾されたものとさせていただきます。

​出典:http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/index.php?syuho-tyosakuijou

例)投稿規定の例(九州大学附属図書館研究開発室年報)

学内刊行物の掲載論文等に対してクリエイティブ・コモンズ・ライセンスやORCIDを導入することで、QIRでの公開をより効果的なものとすることができます。以下は、『九州大学附属図書館研究開発室年報』の投稿規定における記述例です。

5 本誌に掲載された著作物の著作権は著者に帰属する。当該著作物は、クリエイティブ・コモンズ 表示-非営利-改変禁止 4.0 国際(CC BY-NC-ND 4.0)ライセンス及びその後継版のもと、九州大学学術情報リポジトリ(QIR)で公開する。著者の希望がある場合は、その他のクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを選択することも可能とする。https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja

6 提出原稿には全ての著者のORCID iDを記載することを推奨する。記載されたORCID iDは掲載原稿にも表示する。ORCID iDの詳細については以下を参照のこと。http://www.orcid.org

2. PDFファイルの作成・提供(刊行元、附属図書館)

QIRから公開する論文等は、通常PDF形式のファイルを利用しています。

大容量の電子データを附属図書館へお送りいただく際は、九州大学ファイル共有システム(Proself)をご利用ください。
http://www.m.kyushu-u.ac.jp/storage/

2-1. バックナンバー

原則として、データの提供は電子データでお願いしています。

電子データが存在せず、冊子体の学内刊行物をスキャンしてPDFを作成する必要がある場合は、附属図書館から専門業者へスキャン作業を外注することも可能です。金額の見積もりが必要になりますので、事前にご相談ください。また、電子化にあたり、裁断可能な冊子体を1部ご提供ください。作業対象が少数の場合は、附属図書館でスキャン作業(無料)を行うことも可能です。

2-2. 今後の刊行分

今後は、印刷業者に、冊子体の刊行時にPDFファイルも納品していただくようにご調整をお願いいたします。

印刷業者によっては、附属図書館へ直接ファイルを送っていただける場合もあります。

3. QIRへの登録(附属図書館)

附属図書館でデータ受領後、登録作業を進めていきます。バックナンバーの一括登録を行う場合には、通常、数か月以上要しますので、この間に刊行元のほうで1の許諾確認を進めていただけますと公開までの時間が短縮できます。

4. 公開(附属図書館)

1~3の手順が完了次第、学内刊行物がインターネット上に公開されます。QIRに登録された論文等は、図書館Webサイトトップページの検索窓(九大コレクション)やGoogle Scholarから検索できるようになり、さらにCiNii Articlesからも論文本文へリンクされるようになります。

また、学内刊行物ごとにインデックスページを用意しています。

刊行物のページ(九大コレクション>成果文献>出版物)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/publications_kyushu

5. e-ISSNの取得(刊行元)

4の学内刊行物のページを利用し、オンラインジャーナルとしてe-ISSNの登録を申請することができます。ご希望の場合は、刊行元から直接ISSN日本センター(国立国会図書館内)に申請手続をお願いします。

6. DOIの登録(附属図書館)

附属図書館では、QIRに登録した紀要論文等や学位論文に対する、DOI(デジタルオブジェクト識別子)の登録を順次進めています。DOIの登録によって、論文等に対してグローバルに一意な識別子を与えることができ、論文等へのアクセスや引用の際に活用できます。

九州大学で付与したDOIは「10.15017/~」という形式になります。DOIを付与された論文等には https://doi.org/10.15017/~ というURLからアクセスできます。