機関リポジトリ用語集

機関リポジトリ / 学術機関リポジトリ : Institutional Repository

大学や研究機関等の各機関において、研究、教育等の成果情報を収集、電子的に蓄積、保存し、原則的に無償で永続的かつ安定的に利用に供することを目的としたインターネット上のデータベースのこと。機関リポジトリを構築・運用することによって機関の成果情報の長期的な保存や効果的な発信、機関の認知度の向上、社会への貢献などが期待できる。

オープンアクセス : OA(Open Access)

研究成果を誰もが無料でいつでも利用できるようにしようという考え方。査読済み論文がインターネット上で自由に入手でき、その際、いかなる利用者に対しても、論文の閲覧、ダウンロード、コピー、配布、印刷、検索、当該論文のフルテキストへのリンク付け、検索ロボットによる索引付け、データとしてソフトウェアに転送すること、その他、合法的な用途で利用することを、財政的、法的、技術的な障壁なしで許可するもの。

オープン・アーカイブス・イニシアチブ : OAI(Open Archives Initiative)

学術資源の効果的な普及を促進するという目的のため、世界共通で作業できる基盤を開発し、プロモーションしていく、という趣旨を持った機関。

メタデータ : metadata

情報やデータを検索するため、これらに付加された、作成者や日付などのことで「データに関するデータ」あるいは「情報に関する情報」のこと。特にインターネット情報源に関する情報について用いられる。書籍に対する図書館目録データに相当する。

ダブリン・コア : Dublin Core

インターネット上にある多種多様な情報資源の記述に共通に使えるようデザインされたメタデータ規則。エレメントと呼ばれる15個の基本項目と、それらをより詳細に記述するための限定子(Qualifier)を定義している。正式名はDublin Core Metadata Element Set。

OAI-PMH(Open Archives Initiative Protocol for Metadata Harvesting) / OAI Protocol

OAIによる、メタデータを収集するためのプロトコル。OAI-PMH準拠にすることで、同じくOAI-PMH準拠のメタデータ収集ソフトが集めたメタデータを共有できる。

ハーベスト : harvest

機関リポジトリに登録されている各資料のタイトル、著者名等の検索用の情報(メタデータ)を、他のデータベース等が定期的に自動的に収集すること。例えば、九州大学学術情報リポジトリとGoogleがハーベストの取り決めを行うと、九州大学学術情報リポジトリに登録した資料の検索用の情報は、自動的にGoogleに収集されGoogleで検索することができる。

データプロバイダ & サービスプロバイダ

データプロバイダは、各種電子情報を蓄積したサーバを維持し、OAI-PMHによりメタデータを開示する。一方、サービスプロバイダは、データプロバイダが提供するリポジトリからOAI-PMHを使用してメタデータを収集し、それに基づき各種の付加価値サービスを提供する。

OAIster

ミシガン大学のDigital Library Production Serviceプロジェクトで、イリノイ大学が開発したハーベスタを使用して、世界各国の大学や研究機関からメタデータの収集を行うサービスプロバイダ。

JuNii : ジュニイ

国内外の有用な学術情報資源との連携を可能とすることを目標としたプラットフォーム“GeNii”(ジーニイ)の機能の一つで、大学情報メタデータ・ポータルとなる予定である。現在は、JuNiiの試行システムとして「大学Webサイト資源検索」を試験公開しており、全国の大学、研究機関等がインターネット上に公開している研究成果等をデータベース化している。

DSpace

マサチューセッツ工科大学とHP Labが共同で構築した、MITが持つデジタル化した学術論文や講義、会議資料、音声や画像資料など、研究成果や資料を「題名」「著者」「日付」などの分類や、学部・研究所ごとの検索システムも設置し、インターネット経由で簡単に取り出せるデジタル図書館。

EPrints

サウサンプトン大学の電子・コンピュータサイエンス部門におけるプロジェクト。また、そのプロジェクトによって提供される、電子化された研究論文のデータベース(リポジトリ)を形成するための無料ソフト。

eprint / e-print

電子的に出版された研究論文(あるいは他の文献)。eprint アーカイブはそのオンラインアーカイブで、特にプレプリントのみを対象にしたアーカイブを指す場合がある。

プレプリント : preprint & ポストプリント : post print

プレプリントは査読やアクセプト前の論文のデジタルテキスト。ポストプリントは査読され、出版の許諾を得た論文のデジタルテキスト。これには、 「著者の最終原稿や改定済み、アクセプトされた草稿」(出版前) 「出版社が編集したり付け足したりしたもの」 「査読済み最終原稿の後日における改定や校正版」 が含まれる。 ※プレプリントとポストプリントを分ける境界線は、査読前か査読後かと、出版許諾(アクセプト)を受けているかいないか、である。

セルフ・アーカイビング : self-archiving

著者が自分の論文等を自分自身のサーバ、分野別サーバ、あるいは大学・図書館等が運営するサーバに蓄積し、無償で公開すること。

クリエイティブ・コモンズ : Creative Commons

現在、スタンフォード・ロー・スクールに拠点を置く非営利団体、またはそのプロジェクト。著作権を全面的に行使するのではなく、一定の条件のもとで著作物を共有したい著作者が存在するという認識に基づいたもので、著作者が自身の著作物に関してどのような条件なら利用してもよいのかを設定する手助けとして、著作物に関するライセンスを無料で提供するなどの活動が行われている。このようなライセンスを使用することで、著作者は一定の条件を満たせば利用者が著作物を自由に利用できることを明確に示すことができる。

エンバーゴ : embargo

ジャーナルが刊行されてから、掲載論文の全文がリポジトリやアグリゲータ(複数の出版社の電子ジャーナルや電子書籍を分野別等にまとめて提供するサービス事業者の総称)で利用可能になるまでの一定の期間のこと。

APC(Article Processing Charge)

論文の著者が自身の論文をオープンアクセスにするため、出版社等に支払う費用のこと。論文処理費用、論文掲載料、論文出版加工料などと訳される。

グリーンOA

著者負担のない、機関登録型のOAの出版モデル。査読済み最終稿を著者自らが電子アーカイブ化し、機関や分野別リポジトリに収集し、一定のエンバーゴ期間(アクセス不可期間)を設けた後、一般公開するものである。エンバーゴ期間は期間の方針によっても異なる。グリーンOA の一番の利点は、著者の負担なしに論文が公開されることである。

ゴールドOA

著者支払い型のOAの出版モデル。著者投稿論文が受理された後、著者がAPCを出版社に支払い、出版可能となるという仕組みである。利点は、出版と同時に論文への無料アクセスが可能となることである。さらに、ゴールドOAで出版される論文は、電子出版に関する検索、ナビゲー ション、アラートといった付加価値サービスを受けることにより、発見可能性や利用度が向上する。

DOI(Digital Object Identifier)

インターネット上の電子データに恒久的に与えられる識別子のこと。これにより、URLのリンク切れなどによっておきる検索機能の障害を克服することができる。NatureやScienceのような学術雑誌や、ACM(Association for Computing Machinery)、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)などの学会が発行した論文誌の記事に付与されている。