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平成15年度 開学記念中央図書館展示会
昭和28年大水害写真・資料展

ごあいさつ

九州大学附属図書館長    

有  川  節  夫


九州大学中央図書館では、昭和54年度から開学記念行事の一つとして貴重文物展観を開催し、図書館及び学内の各部局で所蔵する資料を横断的に選定して展示をおこなって参りました。この展示会は、本学が所蔵する生の資料を直接鑑賞できる絶好の機会として学内のみならず地域の皆様からもご支持を頂き、今日まで絶えることなく続いているものです。

特に今回は、甚大な被害をもたらした昭和28年西日本大水害から 50年の節目となりますので、広く地域の皆様にご覧いただけますよう企画いたしました。そして、この地に住む私共には、時折この不幸な災害を思い起こし、長く記憶に留めることによって将来の被害を最小限とすべく努力する必要があるように思います。

展示の主な内容は、災害の直後に学内に設けられた九州大学災害調査連絡委員会の決定に基づいて附属図書館が収集した写真を福岡、北九州、筑後、大分、佐賀、熊本の各地区別に配列した展示、全国6個所に配置された自然災害資料センターの一つである九州大学西部地区自然災害資料センターの次長橋本晴行助教授による研究成果の展示、及び情報基盤センターの伊藤栄典助教授の指導によるデジタル画像データベースの電子展示で構成されています。

また、5月10日(土)の関連公開講演会は、橋本助教授の他、大水害当時西日本新聞の社会部記者として活躍された郷土史家の江頭光氏を講師に迎え、当時の報道現場からの生の証言に接する貴重な機会となっております。

学内、学外から多数の皆様のご来場を賜り誠にありがとうございます。地域の皆様と大学関係者が地域のために連携し、より良い社会基盤を築くという事業に図書館として何らかのお役に立つことができましたら、これほど誇らしいことはありません。

最後に、これらの資料の公開に同意して頂きました各自治体及び報道各社に対し、厚く御礼申しあげます。

平成15年5月9日