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概要 |
少額決済サービスにおける近年の特徴として、貨幣流通枚数の減少とその一方での電子マネーの急速な普及が挙げられる。本論文では、電子マネーの普及が少額決済市場に及ぼす影響について理論的に整理した上で、福岡県の消費者を対象とした独自のアンケート調査の結果を用いてミクロデータによる実証分析を行った。この結果、第一に、電子マネーを頻繁に利用する消費者のうち過半数は、電子マネーの使用開始後も現金保有額を維持して...いるものの、現金決済の回数は減少させていることがわかった。また、一部の消費者は現金保有額も削減しており、その平均的な削減割合は36,2%であること、さらに、こうした消費者は額面の小さい硬貨と額面の大きい紙幣から順に、保有枚数を減らしていることが示された。第2に、 Ordered Probit 推定から、アベイラビリティ・コストや時間コストといった要因が消費者の利用頻度に影響を及ぼしていることが示され、複数決済手段の選択に関する理論モデルと整合的な結果が得られた。電子マネーが主要な少額決済ツールとなるためにはまだかなりの時間がかかると思われるものの、少額決済ツールの「公共財」的な側面に留意し、将来的には(1)貨幣(特に硬貨)、過大供給というかたちでの「政府の失敗」、(2)電子マネーの過小供給というかたちでの「市場の失敗」を回避するための施策が必要となろう。続きを見る
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